巣ごもり消費

ネット通販、カタログ通販、ケータリングなどを利用し、外出せずに家の中での生活をたのしむ消費傾向のこと。巣にこもるひな鳥の姿にたとえた言葉で、2008年の年末商戦から広く使われるようになった。「家ナカ消費」「ウチごもり消費」などとも言われる。08年の金融危機による景気低迷が、消費者の「節約志向」や生活全般に対する「縮み志向」を後押ししたことによる現象だが、消費マインドの冷え込みに加え、前年からの燃料価格の高騰や食の安全性に対する不安拡大なども背景にあると見られる。こうした在宅型の消費拡大で最も恩恵を受けたのは、オンラインショッピングである。なかでも、ネットショッピングモール最大手の「楽天」は、過去最高となる471億円の営業利益(08年12月期連結決算)を上げ、会員数も5千万人を突破した。CD・DVDレンタル最大手のTSUTAYAグループも新規事業の音楽・映像通販サービスで会員数を増やし、任天堂を筆頭とする家庭用ゲーム機器メーカーも好調を維持している。消費者の巣ごもり傾向は、日本だけのことではない。特に同時多発テロ以降の米国では、外出を控える傾向が顕著で、家に閉じこもる消費者を繭にたとえた「コクーニング」と呼ばれる現象が拡大している。

コトバンク  Nikkei